2015年11月9日月曜日

スピーキングの上達法

世界的に活躍しているジャズトランぺッターのレクチャーを聞きに行きました。もちろん演奏も楽しみでしたが、いろんな話も魅力の一つ。そんななかに、トランペットを学んでいる人へのアドバイスがありました。それが、英学塾がスピーキングの練習に日頃感じていることと同じことだったので、ぜひシェアしたいと思います。

そのトランぺッターが言うには、「ふつう練習時には、まず譜面を見てそれを演奏します。練習だから間違えます。それでまたトライする、また間違えます。何度も何度も間違えて、練習を繰り返して、最後にやっとうまく演奏できるようになります。これがまずいんです。」
何が良くないかというと、「練習時間の大半を、自分の間違った演奏を聴くことに費やしていることになります。その間違った演奏が耳に残り、手の感触に残り、記憶に残ってしまうのです」。
「練習時は、間違って演奏しないように、一音ずつでいいから、ゆっくりと丁寧に音を出す。ゆっくりゆっくりから、少しずつ早く。次第にスピードアップし、最後に必要な速さで、間違えずに演奏する。それがベストです」と。

英会話の学習がなかなか効果に結びつかない理由の一つは、「英会話をすると、学習者はまちがった英語を常に口から発していることになるから、それが反対に身についてしまうから」、という思いが英学塾にはありました。だから英学塾では、英会話をしたい人にも、英語学習者には誰にでも、とにかく音読、シャドーイングを勧めます。

中高生には、毎日音読して、それをメールで塾に送信するように言っています。やる生徒とやらない生徒がいますが、毎日5分でも10分でも、やってくる生徒の力は必ず伸びてきます。

以前、通訳者養成講座で講師をしていたときに、会話練習は一切しませんでした。ひたすら音読とシャドーイングです(日本語さえも音読とシャドーイングをしていました)。英会話の練習はなくても、通訳者はみんな英会話の達人です。

正しい英語を、ひたすら口から発すること。これがスピーキングへの最短距離。でもまさか、それがトランペットの練習でも同じだったなんて。嬉しいレクチャーでのひと時となりました。

大学入試編:AO入試合格STORY

英学塾は「オーダーメイドカリキュラム」を謳っている個別指導塾。
塾生も多様なら、教えている内容も、おそらく他のどの塾よりも多様だと思います。10月にAO入試「合格」を果たしたOさんもそんなケースでした。

入塾はちょうど一年前の高2の秋。大学入試を目指してではなく、専門学校に進学予定だけど、将来海外にも行けるように、少しは英語の基礎をつけておきたいという希望でした。勉強を始めると、本当に中一からまったく英語をしていなかったことがわかりました。ということで、やればやるほど、学校の成績が急上昇。
まずは学校の先生が???、本人も???、そして英学塾でも???。彼女に本当に適した進路は何だろう?

少し大学進学が視野に入ってきたのがこの春。「人を笑顔にするのが大好き」というOさんは、本人も底抜けに明るく、前向きです。
いろんな大学のオープンキャンパスに行き、「行きたい大学がみつかった」「AO入試でチャレンジする!」と夏休み前に宣言しました。夏休みは書類審査で提出する小論文の特訓が高校であったようです。もちろん、英学塾は英語の塾なので、小論文は教えていません。塾では英語を勉強しながらも、話す内容は小論文のことばかり。8月末になって、「小論文ができたー!」と報告を受けました。
「どんなのが書けたの?見せて?」と言って見せてもらったところから、Oさんと塾の挑戦が始まりました。
担任講師が、どうしてもそのできあがった小論文に納得がいかなかったのです。確かにきちんと書けているけれど、Oさんらしさはどこにもないような気がしたのです。この小論文なら、資料を読んで調べれば、Oさんじゃなくても誰にでも書けるよ。あなたらしさは、どこにあるの?
高校の先生にOKをもらったものに、小論文の専門でもない塾講師が「やり直したほうがいい!これじゃ、落ちる!」と断言してしまったものだから、大変です。高校の先生は「そこまで塾の先生が言うなら、塾で面倒みてもらうように」と(当然ですね)。Oさんは、「これじゃ本当にダメなんですか?」と言い続けるも、講師は「だめ!」と言い続け・・・。

そこから、Oさんの頑張りが始まりました。毎日のように塾にやってきて、小論文の課題に対してOさんが本当は何をどう考えたのか、講師と話し合いました。そして書き直し。その書き直したものをたたき台に、また話し合い。これを何度繰り返したことでしょう。「もういやだ」とOさんが何度も言うのを、「受験生はみんな今必死で頑張ってる。大学に行くなら、頑張るしかない!」となだめたりすかしたり。
すでに社会人になっている英学塾OB生に、ここまでやる必要あるのかなと相談したら、「その高校生が、今本当に専門学校ではなく大学に行きたいと思っているなら、それは人生を変える大きなこと。とことんまでやるべきだと思う」と。
私たちも腹をくくり、Oさんも腹をくくり。そして、書類提出前夜に、やっと彼女にしか書けない、彼女自身の小論文が出来上がりました。
そして得た結果が「合格!」。
二次試験の面接はその小論文についてのプレゼンでした。自分自身の考え抜いた内容だから、言うべき内容には迷いがありません。メモを見て言うことができないため、すべてきちんと頭に叩き込み、試験日を迎えました。そして「合格!」。大学入学が決まった瞬間です。
これまで、こんなに必死に取り組んだことはなかったというOさん。
「真剣に取り組めさえすれば、出来るんだ」という自信が、きっとこれからの人生に大きな意味を持つと思います。
大学受験は厳しいけれど、自ら目標を定め、自らの力で道を切り拓いていくという、貴重な体験です。
とことんまで塾生を信じて、応援していこうという気持ちが何よりも大事なのだと、私たちに教えてくれたOさんのAO入試体験でした。
本当におめでとうーーーー!!

2015年9月25日金曜日

大学入試編:やり続けて得られる大学合格!

今年の英学塾には高3生がたくさんいます。
大学の付属高校の学生たちは、すでに大学が求める基準(英検2級、TOEIC450点など)をクリアして、全員が来春の入学を一学期中に早々と決めています。
二学期になり、いよいよ本格的な受験シーズン到来です。
秋はまずは指定校推薦、AO入試などを狙う高校生たちのシーズンです。そのなかで指定校推薦の合格第一号は、中一からずっと英学塾で勉強してきたMちゃんです。
クラブとの両立で苦労し、勉強になかなか身の入らなかった期間、やってもやっても内申が伸びなかった期間など、この6年近い期間には、いろんな時期がありました。でも、高3になってからのこの半年、顔つきが変わりました。勉強に素直に向き合うようになると同時に、成績も伸び、希望大学の指定校推薦をものにしました。
思い出したのがロダンの言葉です。
「石に一滴一滴と喰い込む水の遅い静かな力を待たねばなりません」
6年という期間、なかなか結果は見えなくても、毎週毎週塾に通い続けたこと、やり続けたこと、それが力になったんだね、と先生みんなで話しています。
辛抱強く待ち続けること、歩みを止めないこと、やり続けること、その先にみんなの嬉しいニュースがあるんだと、実り多き秋になるよう、受験期の塾では、祈るような毎日を過ごしています。

2015年9月21日月曜日

「頭がおかしい」 が 「すばらしい」に、 ドイツ語のtoll

今や「やばい」という言葉は、「まずい(いけない)」という意味だけではなく、「すっごくおいしい」「かっこいい」などという意味でも使われているが、ドイツ語にも同じような例があるという。

ドイツ育ちの友人がいうには、昔、近所の子どもが「toll」と言っていたのを聞いて辞書をみたら「頭がおかしい、ばか」と書いてあったという。当時は確かにその意味で使われていたのに、最近では「すばらしい」という意味で使われることが多いようだ。最近の辞書を引いてみると、一番最初にあるのが「すばらしい」で、「頭がおかしい」は後ろのほうに書いてあるとのこと。

ドイツ語と日本語、まったく違う言語のように見えるが、同じような意味の変化を遂げる単語があるのはおもしろい。

2015年7月19日日曜日

ワープロ漢字の校正

今日、短歌の同人誌(月刊)の校正をしているという方に話を聞いた。70代のこの女性は「旧仮名遣い」「新旧漢字」「ワープロ漢字」のチェックができるということでこの仕事を引き受けている。ワープロ漢字のチェックというのは初耳なので、何をしているのか聞いてみた。
すると、本来使いたい字がワープロ変換されず、誤って変換されていないかをチェックするとのこと。その一例として「飛驒高山」があるという。この「驒」は、「飛騨」と変換されることが多く、観光ポスターや観光雑誌などを見ても、「飛騨」とされていることが多い。
うーん、「飛騨」は名前なので本来の漢字を使うべきとはいえど、こんなに使われているなら「いいんじゃない」と思う私は、ちょっと若いということか。

この方は「ら抜き」も気になってしかたがないという。今45才の息子さんは、中学のときに、親に対してはきちんと「らを抜かずに」話し、友達同士では「ら抜き」言葉を使っていたそうだ。このあたりが「ら抜き」の出始めのようである。

言葉は変わっていく:フラットな言い方

今日、弱視の子のために、小学校の国語の教科書を拡大して書くというボランティアをしている方から質問があった。「『さあ、バズセッションをしましょう』と教科書にあるのですが、どういう意味なんでしょう。」
そこで、大辞林その他を参考に、「少人数のグループに分かれて意見を出し合ってから、最後にグループごとに意見を発表して全員で討論することのようですよ」というと、今度は
「この頃はなんでアクセントを置かない『フラット』な言い方がはやっているのでしょう」という。
特に、「クラブ」、「ライン」などが気になるようだ。70前後だと思われるこの方によると、「自分の生まれは佐原(平坦にアクセントを置かずにいう)だが、佐原以外の土地に行くと「さ」にアクセントを置かれるという。自分から遠いものは、前にアクセントが置かれる傾向があるとのことだ。
その方は、現地では「なごや」と割合に平坦に言うのに、現地を離れると「な」にアクセントが置かれる、場所だけではなく、「昭和」時代にはフラットだった「しょうわ」が、この頃は「しょ」にアクセントが置かれているのをよく耳にする、と例を挙げる。ということは、「クラブ」「ライン」は身近なものゆえに、平坦に言われるということになる(もっともこの2つは、前にアクセントがあるときと、フラットに言うときとは違う意味ですが)。
だんだん年を重ねていくと、慣れ親しんだ言葉が違うふうに発音されるのは、気になるものです。



2015年7月12日日曜日

言葉は変わっていく。「該当」の読みは「がいとう」です。

今日、中学生の期末試験(英語)の答え合わせをした。

4択の選択肢のなかに「該当なし」という項目があった。生徒が「かくとうなし」と読んだので「がいとうなし、でしょ」というと、「え? 『かくとう』です」と言いはる。おまけに、「世代の違い」だとも。すぐに辞書を引く子なのに、そうしないところを見ると学校ではこの読みがまかり通っているらしい。

確かに、セミナーなどに出席したときに講師が「該当」を「かくとう」と読むのを何度か聞いたことがある。今のところは「かくとう」では漢字変換されず、大辞林等の辞書の読みも「がいとう」しかない。この読みは間違いのはずだ。

とはいえ、本来の読みが置き去りにされ、慣用読みが定着しているものはいくつもある。輸入(ゆにゅう)、捏造(ねつぞう)、漏洩(ろうえい)、間髪を入れず(かんぱつをいれず)、消耗(しょうもう)、新しい(あたらしい)、独擅場(どくだんじょう)、情緒(じょうちょ)、蛇足(だそく)、固執(こしつ)等々。

「かくとう」と言いきる自信には拍手を送るが、今のところ、「かくとう」という読みは慣用読みには該当しないようだ。それでも、いつかそういう日が来るかもしれない。
「言葉は多数決で決まる」---井上ひさしの言葉が耳に残る。



tryという言葉

最近講師たちの間でよくtryという言葉が話題になります。
学校でtryの意味は「挑戦する」だと習ったと、中学生が言うからです。最初に一人の先生がそう言い始め、その後、いろんな学校の生徒に聞いてみると、みんな「挑戦する」と訳していることに気がつきました。
tryという言葉を、英英辞書でひくと、 「自分のやりたいと思ったことに対して、その実現に役立つと思う行動を、自ら起こすこと」とあります(If you try to do something, you want to do it, and you take action which you hope will help you to do it. (c) HarperCollins Publishers.)。
確かに挑戦ではあるかもしれません。でもちょっと、挑戦レベルが低いなー。「~しようとする」くらいのときが多いかな。

2015年7月11日土曜日

高校生の英語の教科書はすごい!

いろんな高校の学生が学んでいる英学塾では、多くの英語の教科書を目にする機会がある。そしてその内容の素晴らしさに感嘆する。

先日、「万人のためのデザイン」(2015年刊)--過去半世紀にわたる「ユーザー中心設計」の進化、発展を物語るデザインプロジェクトを120点近く掲載した本ーーを読んでいると、それら素晴らしい製品がクーパー・ヒューイット国立デザイン博物館に展示されているという記述があった。

「ん?クーパー・ヒューイット?」なんだか聞いたことがあるぞ、と思い出したのが、高2生の使っているMAINSTREAMという教科書だ。

教科書の”Design for the Other 90%"という章に、社会的課題を解決するのにデザインの力が重要だという話が載っていた。そこでは、途上国で川や井戸から水を運ぶ女性や子どもが首や脊髄に損傷をうけることが多いという問題を解決するために、「Q ドラム」という、引っ張って水を運ぶことのできるドラム缶(プラスチック製)が紹介されていた。そしてそのQドラムが展示されている場所が、クーパー・ヒューイット国立デザイン博物館だと書いてあったのだ。すごい偶然!

さらにその数日後、Elementという教科書を高3生と呼んでいると、gritについて紹介された章があり、Angela Duckworthという、ペンシルバニア大学の心理学者による、「成功する人たちには知性に加えてGRITがある」という研究結果が載っていた。

「ん?グリット?ダックワース?」。思い出した。ちょうど去年、社会人の人達と英語の勉強をしている際に、TEDでDuckworthのプレゼンを聴いたのだ。そしてgritについてみんなで話し合った。このTEDでのプレゼンは2013年4月のもの、それがもう教科書で紹介されている!すごいなーと感心した。(ちなみにgritは目的を定めてやり続ける力のこと。塾生に聞くと、学校の先生はこれを「気骨」と訳されたそうで、うーーん、最近「気骨」って言葉はもうあんまり聞かないねーと話したのでした。)

社会情勢、経済、政治、福祉、環境問題、物語、文化、文学、音楽、絵画、化学、自然、テクノロジー・・・。高校の英語の教科書の内容の多様性には目を見張るものがある。高校生は英語を勉強するのが精いっぱいで、なかなか内容の深い部分までは理解することができないけれど、少しでも余裕があれば、それを糸口に興味を広げていってほしい。(こんな素晴らしい教科書、誰が作っているのでしょう?)

勉強する姿勢

英学塾は個別指導、それも完全な一対一。一人の生徒に一人の先生、いえ先生というよりも担任が、塾生の進捗状況に応じた授業を展開します。だからこそわかるのが、塾生の勉強に対する姿勢がどんどん変わっていく様です。
去年7月に初めて塾にやってきた高校生。英語が大嫌いで、中一からほとんど勉強しないままここまで来てしまった、とかなり深刻な顔つきでした。授業をしても、素直に必死に聞いています。でも、そこまででした。授業を受ける姿勢が受動的です。
ところが一年たった今、英語の力がどんどんついてきているのが、彼の授業への取り組み方からわかります。授業中、鉛筆を握りしめ、わからない言葉や表現が出てくると、すぐにノートに書き出します。「今先生の説明はよくわからなかった」「今の説明は・・・ということですか」と、質問が飛び出します。手を使い、頭を使って、授業を受けているのがわかります。能動的な姿勢に完全に変化しています。辞書も頻繁にひくようになりました。自習に来る回数も増えています。
ここまでくればもう大丈夫です。英語の成績は、というと、まだ希望大学の合格圏には入っていませんが、この姿勢でこの夏休みを過ごせば、どれほどの力がつくでしょう。

英学塾では塾生の勉強への姿勢が変わるかどうか、それを成果の尺度にしています。
もちろんテストの点数や英検の合格、模試での偏差値など、英語力を測る尺度はたくさんあります。でもそれよりももっと確実なのは、受け身な姿勢が能動的な姿勢に変わったかどうかです。
そしてこの尺度は英語だけではなく、あらゆる取組にも通用する、将来にわたって大きな財産になっていくものだと、私たちは思っています。

2015年6月9日火曜日

リスニング強化は子音から

リスニングが苦手という子どもたちがたくさんいます。
日本ではよく rとl、vとb、shとs・・・など、同じような音の違いが聞き取れないと言われ問題になりますが、それよりもはるかに問題なのは、子音の音が聞き取れないことです。
子音といっても母音とくっついている音ではありません。子音だけの音です。
たとえば、今日の授業では、outputという単語が挙がりました。
これは「アウトプット」と日本語でも使われますが、どうも「アウプ」と聞こえるようです。
二つの「t」の音は、子音だけ。「t」の口の形をするだけで、ほとんど息も出さないで次の音に移り、無声に近い音です。

「子音」に強くなるには、英文を目で追いながら英語を聞き、英文通り聞こえない箇所に下線を引くなどして、自分が聞こえない苦手な音が何かを知ることです。
そして、次になぜその音が聞こえないのかを考えてみることです。リエゾンや脱落など、英語の発音には、いろんな音の癖があります。そのなかのどれにあたるのか。
苦手な音がわかれば、ひたすらそれを聞き、自分で言ってみることです。必ず自分で言うことが必要です。その際、outputをアウプと言ってはいけません。あくまでも、「t」の音を発音するための口の形を作り、「t」の音を一瞬出そうとすることが大切です。その一瞬を自分の口で再現すると、outputが正しく聞こえてくるようになります。

一単語ずつやっていくなんて、なんだか、気の遠くなるような話だと思われるかもしれませんが、慣れてくると、どんどん聞こえてくるようになりますから、まずは子音を意識することから始めてみてくださいね。

迷わない勉強

6月7日は今年度第一回目の英検でした。解答速報を見て採点した塾生から、「合格しました!」という嬉しいメールが舞い込んできています。一発勝負の試験は厳しいけれど、合格するこども達には、ある一つの共通した取り組み方があります。
それは、迷わないこと。
英検でも入試でも、TOEICでも、いろんな参考書が出ています。
勉強の仕方に関する本もたくさん出版されています。
また、塾の数やその種類もほんとうにたくさん。
そんな中で、何が最もいい勉強法なのか、参考書なのか、塾なのか、どうしても迷ってしまいます。少しでもベターな方法を、いや、ベストな方法を、と思うのは当然かもしれません。

でも、本当は、ベストな方法などないのです。
唯一あるとすれば、やり遂げること。
迷わないこと。
ひたすら、たった一冊の参考書を、一つの方法を、やり遂げることです。
どんな問題集でも、一冊やり遂げると、必ずそれまで見えなかったものが見えてきます。
そこでまた次の一冊を選ぶ。
迷わない。ひたすらやる。
それが合格への最も近道です。

今回英検で合格したとメールをくれている中高生は、みんなひたすら、迷わず、問題をやり続けた子どもたちです。
さあ、次は、二次試験にチャレンジです。

2015年5月27日水曜日

英検、TOEIC、入試問題…出題者の意図を読み解く

「塾生のニーズに応じた授業」を提供する英学塾には、いろんな試験に向けて勉強しにくる塾生がいます。大学の指定校推薦のための英検二級、社内規定のためのTOEIC730点、そしてもちろん、大学入試のための勉強。その誰もが、膨大な過去問と取り組みます。問題を解き、解答を見て、答え合わせ。間違っていれば、解説を読んで理解・・・。

そこで「ちょっと待った!」と声をかけます。「本当に理解できた?」

講師からの問いかけは、例えば、「この問題では、出題者の意図はどこにある?」「出題者は必ず何らかの目的を持って、問題を作っているはず。どの文法項目の何を知っているかを、ここでは試されているのかな?」

例えば、前置詞のtoと不定詞のtoが見分けられるかを試されている、この動詞の用法が正確にわかっているかを試されている、この構文が正しく理解できているか試されてる、などと答えられれば大丈夫です。もし答えられない場合は、一つひとつの問題を出題者がどのような意図で出しているかを、きちんと塾生に理解してもらうことが、講師の役割です。

間違いはなかなか一人では勉強できません。なぜなら、問題の意図が理解できていないからこそ間違えたので、解説を読んでもすぐにはわからないからです。

最初は一つひとつ理解するまで、時間がかかります。けれども、英検にも、TOEICにも、入試にも、必ず傾向があります。丁寧にやっていくと、その傾向が見えてきます。授業をしていると、「またこのポイントを聞いているね。TOEICって本当にこの問題が好きだね」「英検2級はどうもこの文法項目を重視しているみたいね」と、塾生を言葉を交わすようになってきます。そうなれば、もう合格は目の前です。

英語の勉強は、最初は丁寧に丁寧にやることです。でも、いったんわかってしまえば、あとはそう難しくはありません。試験と名のつくもの、出題者の意図が透けて見えるようになれば、合格はもう目の前です!

2015年4月18日土曜日

覚悟とすきま時間

新学期が始まって10日。新学年を迎えた中高生が塾にやってきます。就活が視野に入ってきた大学生も、TOEICの勉強に入塾してきます。でもクラブ活動等々で、みんな本当に忙しい。
思いっきりクラブをして、疲れ果てているみんなが、どう有意義にこの一年間過ごせるのか、勉強の成果を出せるのか。塾としても悩めるところです。
そんな疑問に大きなヒントを、社会人の生徒さんからもらいました。
彼女は昨年5月に、会社が全社員にTOEIC730点を要求してきたために、入塾。その時のTOEICの成績は500点。そこからフルタイムで仕事をしながら、4か月で750点、そして今では800点台をとれるようになっています。

この成果のコツを聞いてみました。それは2点に集約されるといいます。「覚悟」と「すきま時間の活用」。
目標と期間を自ら区切って、それを必ずやり遂げるという覚悟。
そして、10分、いや5分でも、すきま時間をどう有効に使えるかだと。

このすきま時間の有効利用は、忙しい中高大生に大いに活用してほしい方法です。朝起きてから朝食を食べるまでの10分、電車のなかの30分、授業が始まる前の5分、夜寝る前の15分・・・。積み重なると、数時間に積みあがるこの時間を、どう有効に活かせるかは、覚悟を決めた人だけが、本気で取り組む気持ちになれるものです。

今年の英学塾には高3生がたくさんいます。来春の卒塾パーティをみんなで良かった!良かった!と言って迎えられるように。この一年は覚悟を決めて、すきま時間の有効利用で、大きな成果に結びつきますように!

2015年1月14日水曜日

最近のニュースからの気になる表現。

こんにちは!

英学塾で主に高校生を担当しているTです。初登場です。(実は講師陣の中で一番年下です)

私は主に、映画やドラマやニュースの中で、私が面白いなと思った英語の表現を紹介していこうと思っています。よろしくおねがいします!

さて、最近のニュースの中で、一番世間をにぎわしたのがフランスの風刺新聞社襲撃事件ですね。犯人たちは、新聞社襲撃の後、人質を取って2箇所に立てこもり、その後フランス特殊部隊によって射殺されました。本当に恐ろしい事件でした。

このニュースを英語で聞いていると、しきりに 'at large' という言葉が聞こえてきました。そう、まだ数人のテロリストたちが「逃走中」だというのです。 at large =「〈危険な人、動物が〉監禁されないで、つかまらないで、自由で」(ジーニアス英和辞典)

では、なぜ large = 「大きい、広い」という単語を使った熟語である at large が「逃走中」という意味になるのでしょうか。

不思議に思った私は、ちょっと調べてみました。その結果、large という単語がはじめて使われたのは12世紀。起源はラテン語のlargus であるということがわかりました。おそらく1066年の《ノルマン征服》で入ってきた単語なのでしょう。 このラテン語 largusの意味の中に「豊富な」とか「自由な」というのがあるのです。だから、現代の英語のlarge にも「自由な」というニュアンスが残っているのでしょうね。

large = 「自由な」というのもなんだかぴんと来ませんが、at large = 「逃走中」は、いつだったかの英検2級の問題にも出ていましたから、英検2級を受けるつもりの方はぜひ覚えておきましょう!もちろんそれ以外の人もね!