2014年7月31日木曜日

夏期演習でみつけた塾生の可能性!

夏期講習に何をするか。6、7月の二か月間、塾生みんなの英語力を伸ばすために今何をするべきか講師陣で議論を重ねてきた。さらに今年は英学塾が開塾して11年目に入る節目の夏でもあることから、これまでにはない企画をたてることになった。
それが、通常の夏期「講習」ではなく、夏期「演習」だ。

個別指導の英学塾では、授業の質を上げることにこれまで様々な工夫を重ねてきた。でも、夏はやっぱり「質」より「量」!!。
一人一人の生徒について、この夏の間に、どれだけの英語力をつけておくべきかを洗い出した。そして、各生徒がこの夏やるべきプリントの種類と枚数を決めていった。単語や熟語、英文法、英作文、入試問題、英検・・・等々。ノルマ100枚という中一生から、1000枚はやらなくてはいけない高校生まで。

そして7月22日、夏期演習スタート。
8月22日までの一か月間、朝10時から夕方5時まで、塾をオープンにし、必ず一人の講師がついて、みんなに自由にプリントをやりにきてもらう。
それぞれの目標枚数があるから、毎日来る子もいる。一枚やればすぐに講師が採点し、その場でまちがいについて説明をする。そしてすぐにやり直す。それの繰り返しだ。

スタートから2週間たった今、様々な発見があり、驚いている。
通常授業では注意散漫な中学生男子。朝10時に来てから、午後3時くらいまで、昼食をはさみ、ほぼ休みなして、プリントをやり続ける。午前中の眠そうな顔が午後にはひきしまってくる。すさまじい集中力だ。お母様がゲームばっかりやっていますとおっしゃっていたけれど、この集中力、ゲームのおかげ?
そしてそれにチャレンジするように、中学生女子が隣でスピードアップ。二人ですさまじい勢いでプリントを仕上げてくる。間違いが少なくなると、講師の説明もないので、さらにスピードアップだ。
「はい」、「はい」と、プリントを答え合わせのために出してくる二人に、講師も高校生も圧倒されっぱなしだ。おやつにおいてあるお菓子にも見向きもしない。
高校生のなかには、英語はこの数年間まったく勉強しなかったと言って入塾してきた男子もいる。中一の文法からやり直しだ。朝一番にやってきて、毎日50枚のノルマを終えるまでやっていく。英語に対する拒否感がなくなってきたようで、少し楽しそうだ。
家族で夏の旅行に行くという高校生には、「じゃ、プリントのこと忘れて楽しんできてね」というと、「いいえ、持っていきます」と言うので、200枚ほどプリントアウトして渡した。紙って案外重いよ。
毎日クラブの朝練や昼練でくたくたになって演習に来る中学生や高校生もいる。30分だけとか、1時間だけとか、無駄なくやっていく。
英作文にチャレンジしている社会人は、「私は保護者じゃありませんから」といいながら、ひたすら英文を書き続ける。
社会人の中には日中来れないけれど、自宅で1000枚プリントにチャレンジ中の人もいる。帰宅して英語をサクサクやるのが楽しいという。
そんな一人一人を見ていて、通常授業ではわからない、みんなのやる気と根性、集中力に感服する。
みんな磨けば光る原石ばかり。磨かないでそのままなんて本当にもったいないと、演習をやりながら、しみじみ思う夏です。

2014年7月25日金曜日


今日の英会話の授業、仮定法過去完了をやった。

同じ学校にいってなかったら、友達になってなかったよね!

という文。

If we hadn't gone to the same school, we would have never been friends!

もし私たちが同じ学校にいっていなかったら、私たちは決して友達になってはいなかったでしょう。

最初の言いたかった文と、訳文にはかなりの差がある。訳文のほうはあまりに丁寧だ。だから生徒さんからこんなコメントが・・・

「こんなていねいに普通しゃべらないでしょう。こんなの会話では使わないから、もっとカジュアルな言い方―元の文ーの話し方を教えてもらえませんか」

そ、そうか、日本語は同じ内容のことでも、丁寧な話し方(あるいは書き言葉)から、すごくカジュアルな話し方まで、言い方にはかなりのグラデーションがある。だから、みんな英語もそうだと思ってるんだ。

違うんです!英語は文章に書くようなきちんとした内容を伝える文章も、仲のいい友達と話す文章も、同じ!同じなんです!

仮定法過去完了なんて、普段の会話でいっぱい使われている表現です。普通の英会話です。きっと仮定法過去完了なんて、英文法の世界にだけ存在していると思っているのかもしれませんが、全然そんなことはありません。

英文法イコール英会話、このことを日本人が本当に知ったときに、日本人の英語能力がグー――――――――――ンと、伸びるのかもしれませんね。

2014年7月2日水曜日

学校で英語を教える目的は?

今朝の朝日新聞、小学校での英語の授業導入や、コミュニケーション能力不足について、賛否両論のコメントが掲載されていました。そのなかに、塾で今朝50代のビジネスマンとの英語の授業で話していたのと、ほとんど同じことが書かれていました。それは、平岡塾代表の大町慎浩氏の以下のコメントです。
「学校で教える英語の目標は、子どもが将来、英語が必要になった時、自分で学ぶための基礎を授けることだ」

今朝の授業のビジネスマンは、専門的な海外の文献調査をする必要が生じて入塾されたのですが、9か月で、かなりすらすらと読めるようになってこられました。すごい猛勉強ですね、と言うと、「いや、中高で英語の文法をしっかり勉強したから、それが戻ってきているみたいです」とのこと。
やはり一度きちんと身につけた基礎は、決して失われないんだなと、実感しました。中高生と一緒に勉強していると、「英語なんて使わないし」と言う子がたくさんいます。でも、将来はどうなるかわからない。本当に必要になったその時に、必ず役に立つ、そんなきちんとした英語の土台をつけてあげたい、と思います。

それに、昨日のブログで他の講師が書いていたように、今の英語の教科書は内容が本当に素晴らしいんです。豊かで充実した人生をおくるためのメッセージに溢れています。
きちんと勉強して、内容まで楽しむことができるようになれば、みんなどれほど成長できるでしょう(それに実は大学受験の問題もテーマが多様。よく受験前に急に新聞を読み始めるなんて聞くけれど、英語の教科書で様々な分野の勉強をするってのも、受験勉強としては大正解です!)

2014年7月1日火曜日

今どきの教科書

中1のニュークラウンを3課まで読んできた女性が「とことん日本の話ですね」と感想を述べた。書道(國重さんの英漢字)やら剣道、三味線と、自分では間近に見たり聞いたりしたことのないものばかり。読んでいて日本の文化を知ることができ、実におもしろい。それに昔の英語の教科書の登場人物といえば、Tomや Bettyなど英米系に決まっていたが、今の教科書は欧米に限らず、ケニア、韓国、中国から来た人など、国籍がさまざまなことも驚きだという。

最近、高校の検定教科書をいくつも読んでいるが、環境問題をはじめ、世界じゅうのトピックを取り上げていて実におもしろい。ふだん、新聞や小説を読まない生徒も、英語の教科書から色々なことを学べると思う。どのようなプロセスで話題を選定してテキストを作成しているのか、興味津々である。